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「この先の健康のために今できること。」POSH WELLNESS LABORATORY株式会社・根武谷 吾

INTERVIEW

2024.09.04

IsaI JOURNALでは、IsaI AkasakA の入居者さまや赤坂エリアに拠点を構える店舗や人物を特集し、この地の魅力を未来へと繋いでいきます。

今回は、IsaI AkasakA に入居されているPOSH WELLNESS LABORATORY株式会社〔 ポッシュ ウェルネス ラボラトリー 〕・根武谷 吾〔 ネブヤサトル 〕さん。

POSH WELLNESS LABORATORY株式会社〔 以下、POSH WELLNESS LABORATORY 〕は、北里大学の元准教授でもある根武谷さんが研究成果を社会実装するために設立されました。

電気インピーダンス測定技術を用いて、呼吸・心拍などの健康に関する要素を”見える化”。人々の健康・見えないリスクから守る技術を開発・提供されています。また、社員の多くが医療系国家資格を所有しているため、特にヘルスケア向けの新規事業立ち上げにおいて市場ニーズに沿った計画立案を得意領域としています。

本記事では、根武谷さんご自身にフィーチャー。30年間以上かけた研究の”現在地”についてや、IsaI AkasakAに入居するきっかけについて。根武谷さんが考える医療の未来や、今後の展望についてもお話いただきました。

 

心から向き合える課題。

– – 早速ですが、 根武谷さんのご経歴について教えてください。

根武谷さん:元々、北里大学で教鞭を執っていましたが、長年の研究結果を社会に活かすために、株式会社を設立することにしました。それが、POSH WELLNESS LABORATORYです。今年2024年で設立10周年を迎えます。

現在は、POSH WELLNESS LABORATORYの代表取締役を勤めながら、島根大学の特任教授としても活動しています。

– – なるほど。医療の分野に進もうと思われたきっかけについて教えてください。

根武谷さん:大学生の頃、リハビリテーション工学という医療系の学問について学んでいました。当時から「工学技術を医療に役立てたい」と考えていたんです。

実は、私が高校生の時に祖父が脳卒中で倒れてしまって。病院にお見舞いに行く度に見かける医療器具に数々の興味を持ちました。ですが、どこか伝統的というか、原始的な印象を受けたんです。今でこそ理解できるのですが、当時の私は無知でしたので、もっと画期的で、効率的な医療器具や治療方法はないのかと思ってしまったんです。

ちょうどその頃、病気を早期発見できれば「大事には至らない」ということも知りました。であれば「早期発見を手助けする技術を発明したい」と思うようになって。なので私は学生の頃から、約30年間そういった研究を続けているんです。

これまでには、世界の革新的な製品とビジネスリーダーに贈られるエジソン賞や、フレキシブルデバイスの技術革新を表彰するJ-Flex Awardでグランプリを獲得しました。

医療の道に進むきっかけが身近な人である祖父だったので、これまで長く研究を続けてこれたんだと思います。こうやって心から向き合える課題があることに幸せすら感じています。

 

早期発見のきっかけを創る。

– – 具体的にはどのようなサービス・プロダクトを展開されているのでしょうか。

根武谷さん:事業の大枠で言えば、受託開発・自社製品・試験依頼になりますね。事業の立ち上げから設計、試作、量産までの業務全般を請け負っています。新規事業立ち上げのための研究開発や、POC( 概念実証 )も専門領域です。

自社製品のなかには「ウェルネー・スリープ」というものがあります。
これは医療機器ではありませんが、体にベルトを巻きつけて寝るだけで、催眠中の呼吸・眠りそのものを解析してくれます。従来、睡眠時の呼吸状態の取得には大掛かりな機器が必要でしたが、ウェルネー・スリープは服の上から装着するだけで、すぐにモニタリングすることができるんです。

実はそのコア技術で、ペット用のハーネス〔 胴体に装着する胴輪 〕も開発しました。ハーネス型のセンサーで、ペットの異常を瞬時に通知してくれます。呼吸や動きそのものを遠隔で確認することができるので、留守番中のペットも安心して見守ることができるんです。

深刻な人材不足が課題となっている運送業界でも、この技術を活用した取り組みが現在進行しています。ドライバーの健康状態を把握・管理して、労働環境の改善に寄与できればという狙いです。
また、スポーツ選手にもこの技術を活かして、パフォーマンス向上のサポートをしています。さらには笑いの数も測定できるので、子どもに装着してうつ病等の病気でないかの判断材料にしたりと、我々自身もこの技術の発展性に期待を寄せているんです。

– – まさに未来の技術と言えますね。一方で、現在抱えている課題もあったりするのでしょうか。

根武谷さん:この技術があれば救える命が増やせる、という確かな自信もある一方で、事業として成り立たせていくことに課題を感じています。

これは次世代の技術でもあるので、懐疑的な目を向けられることも多くて。時間がかかるとは思いつつ、救える命を救うためにもしっかりとマネタイズをし、より多くの方々にこの技術を届ける必要があると思っています。

最近では、独自の技術に必要な部品もようやく量産ができるようになりました。あとは世の中にこの技術を広めていくだけなのですが、それがなかなか難しくて。現在は展示会など、様々なイベントに参加したりして、我々を知っていただく機会を増やしています。

– – なるほど。では、御社として世の中にどのような貢献ができると思われていますか。

根武谷さん:近年では医療技術が発展していて、昔は治せなかった病気も治せるようになってきました。ですが、「発見が遅れると手遅れになる病気」は未だに多く存在します。我々の技術を活かせば、その手遅れをなくすことができると思っています。早期発見の機会を創出し、救える命を増やしていきたいです。

実は、私の母も癌であることが早期に分かったので、大事に至る前に手術を行うことができました。診断を受けてから20年も生きることができたので、もし発見が遅れていたら、その20年はなかったかもしれません。

 

IsaI でも我々の技術を。

– – IsaI AkasakA〔 以下、IsaI 〕に入居されたきっかけについて教えてください。

根武谷さん:実は、赤坂見附の方にも弊社の事務所があるのですが、そこがいわゆる一般のマンションの一室でして。あくまで事務所利用なので、お風呂場やキッチンなど、不要な設備も多くあるんです。

それに一室だけではなく、数部屋借りていて、しかもフロアが違ったりするので、スタッフとのコミュニケーションを取るのが一苦労で。仕事場として改善の余地があるとは思っていたのですが、なかなか動けずにいたんです。そう悩んでいた時に偶然、IsaI のWEBサイトを見つけました。

弊社には15名ほどのスタッフがいるのですが、全員が集まる機会はほぼありません。なので IsaI のように、人数に合わせて使える共有部があるととても助かるんです。IsaI は元ホテルなので高級感もあって、外部の方をお呼びする時も反応が良く鼻が高いです笑。

入居してからは内部スタッフとのコミュニケーションも活発化されて、随分と仕事がしやすくなりました。組織全体の雰囲気もなんだか明るくなった気がします。

– – 今後 IsaI で「こういうことをやって欲しい!」という願望があれば教えてください。

根武谷さん:IsaI でも、入居者さんが弊社のプロダクトを試していただける機会があれば、いいなと思います。

例えば、IsaI入居者さんが館内で「ウェルネー・スリープ」を装着して過ごせば、健康管理がいとも簡単にできます。入居者さんの中には、仕事で切磋琢磨しすぎて体調を気遣う余裕がないなんて方も多いでしょう。

体が資本と分かりつつも、健康管理を疎かにしてしまいがちです。ウェルネー・スリープがあれば、日常的にいる場所で、生活を変えずに、自分の健康状態を測ることができます。それでもし体に異常があると分かれば、当人も生活を改めざるを得ないでしょうし笑。

 

日本を変革するまちに。

– – 赤坂というまちについてどのような印象をお持ちでしょうか。

根武谷さん:まず、治安がとても良い印象ですね。赤坂御用地があるので、警備の目もあるからかもしれません。それに、赤坂見附の方まで行けば飲食店もさらに多くなりますし、交通の便も良くて、利便性はかなり高いまちなのではないでしょうか。

これはあくまで願望ですが、赤坂が起業家やスタートアップが集まる登竜門のようなエリアになっても面白いのではないかと思います。それこそアメリカ・シリコンバレーのようなエリアですよね。

IsaI では「異才が集う。」というコンセプトを掲げられているので、まさにそういったエリアのランドマーク的な存在にもなれるのではないでしょうか。ここから日本を変革していくぞ、というエネルギッシュなまちを目指すかは別として、赤坂ならなれるんじゃないかと思っています。

 

真っ直ぐになることを見つけて。

– – 最後に今後の展望について教えてください。

根武谷さん:我々・POSH WELLNESS LABORATORYはまさに”これから飛躍”という段階にいます。我々の技術で世の中をよりスマートにし、人々の健康向上に貢献することを目指してます。

私自身の挑戦もまだまだ続いていきますが、みなさんも生きているうちに、心から真っ直ぐなれることを見つけて、それに熱中する時間を過ごせてもらえたら嬉しく思います。

 


POSH WELLNESS LABORATORY株式会社

ヘルスケア及び産業向け技術シーズの提供や新規事業開発の受託開発を行っている。クライアントのニーズを理解した研究開発を行い、高品質な製品・サービスを提供している。

HP:https://www.posh-wl.co.jp/


 

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